はじめに
離婚で損する人には共通点があります。準備をせずに進めると、後悔する結果になってしまうことも少なくありません。
実務の現場で数多くのご相談を受けていると、非常に重要な視点があると感じます。
それは、
「同じ離婚でも、準備の有無で結果に大きな差が出る」ということです。
実際、十分な準備をせずに離婚してしまい、
「こんなはずではなかった」と後悔される方も少なくありません。
この記事では、離婚で損をしてしまう人・納得のいく結果を得る人の違いを、弁護士の視点からわかりやすく解説します。
離婚は「感情」だけで動くと損をする
離婚を決意する背景には、
- 不倫
- モラハラ
- DV、経済的虐待
- 性格の不一致
など、強い感情が伴うことがほとんどです。
もちろん、その気持ちはとても大切です。
しかし、感情だけで動いてしまうと、法的・経済的に不利な結果になりやすいのが現実です。
特に多いのは、
- 「もう限界」と思ってすぐ家を出てしまう
- ご本人同士の話し合いだけで離婚届を出してしまう
といったケースです。
これらは後から取り返しがつかない不利益につながることがあります。
離婚で損する人の特徴
① すぐに家を出てしまう
勢いで別居してしまうと、
- 財産分与
- 婚姻費用(生活費)
といった点で不利になる可能性があります。
ここは非常に重要です。
例えば財産分与の場合、本来受け取れるはずの財産が受け取れなかったり、少ない金額しか受け取れない結果になる可能性があります。家を出てしまうと、相手だけが住む家に簡単には入れない状況になる場合も多いです。勢いで自宅を出る前に、しっかりと資料を手に入れて準備をすることが大切です。
② 証拠を取らないまま話し合う
例えば不倫がある場合、
- 不倫相手とのやり取りのLINE
- ホテルの領収書
などの証拠が重要になります。
証拠がないまま話し合いをしてしまうと、
- 相手に否認される
- 慰謝料がとれない
といった事態になりがちです。
③ お互いの話し合いだけで離婚届を出してしまう
離婚の場面では、相手も自分の利益を守ろうとします。
善意だけに頼った話し合いには限界があります。
例えば、「離婚しても、生活費はいままで通り毎月20万円を払う」という口約束をして、離婚届を出したとします。
しかし、その口約束は守られる保証はありません。
もし、支払う側が「20万円は払えない」と言ってきた場合、約束通り払ってもらうことができるのかは、お子さんがいるか、また何人いるか、相手と自分の収入、などから決まります。
約束したから、という理由だけでは払われない可能性も高いのです。
また、例えば「財産分与として500万円支払う、養育費として月5万円を支払う」という合意をしたとします。しかし、法的に妥当なものなのか分からないまま離婚届を出してしまうと、後から「(もっともらえたのに)不利な条件で離婚してしまった」ということになる可能性もあります。
また、話し合いで自分が納得できる合意ができたのなら、
必ず合意書を作成し、双方が署名押印
しておくべきです。
ただ、合意書を作成していたとしても、養育費については、養育費の減額を申し入れることができるため、かならずその額が払われるわけではないことにも注意が必要です。
離婚で損しないためにやるべき具体的な準備
そこで、離婚で損をしないためには、
- 証拠集め
- 財産の把握
- 別居のタイミングを考える
- 専門家への相談のタイミングを考える
ことが重要です。
離婚前にやってはいけないNG行動
- 感情的なLINE
- 証拠がないまま相手の不倫の事実を告げる
- 証拠を消す
といった行動は、離婚で不利となる行為です。
離婚で納得のいく結果を得る人の特徴
① 事前にしっかり準備をしている
損をしない方は、
- 財産の内容を把握する
- 証拠を集める
- 別居のタイミングを考える
- 今後の生活を考える
といった準備を冷静に行っています。
② 感情と手続きを切り分けている
気持ちの整理と、法的な手続きは別です。
納得のいく結果を得る方は、
- 感情は大切にしつつ
- 手続きは冷静に進める
③ 早い段階で専門家に相談している
離婚は「始める前」が一番重要です。
たとえば、離婚を相手に切り出す前に、
- 何について相手と意見が対立するか
- 自分に有利に進めるにはどういう資料を集めればいいか
- 財産分与や養育費の見込み額
などを知っているかいないかで結果は大きく変わります。
そのために、専門家に相談することをおすすめします。
「まだ離婚するか決めていない」段階でも大丈夫です
ご相談の中には、
- 離婚するか迷っている
- 何から始めればいいか分からない
という方も多くいらっしゃいます。
まとめ|離婚で後悔しないために今すぐやるべきこと
離婚で損をするかどうかは、
「準備」と「知識」によって決まる部分が大きいのです。
もし不安がある場合は、早めに専門家に相談することで、適切な選択が可能になります。